硬結(こうけつ)


 『鈍り』が身体の深いところで結ばれ、塊と化したもの。

 本人は気づかない、身体の奥にストックされた鈍りの記憶(記録)ともいえ、

 痛みや感覚的な違和感は普段はまったくない。

 そもそも『鈍り』と云うものがどんなものかといえば、強い衝撃や恒常的な疲労による

 打撲、裂傷等がある度合いを超えると、身体の事前的な防衛反応によりいったん、

 神経的な反応である痛みや違和感の信号を止めて、『鈍る』ことにより、何とか受容しようとすること

 であり、非常事態の先送りと痛苦の小出しと云う、いわば分節化することで最大値を下げる両方の

 目的を兼ねていると、いえる。

 少しづつ、痛みや異常感を連動する系に表出することで、ストックされた鈍りの総量を減らすように

 次に身体は、画策してゆく。

 『鈍り』は身体の中にストックされて、最初ぼたーとした脂のような状態になるが、年月を経るに従い

 凝縮されて、小さな粒のような塊に変化する。同時に身体の表層から深く潜り込んで、

 ガラスの欠片のような極小の塊となって身体の中に結ばれる。

 自覚しないとはいえ鈍りの湖(うみ)である、感覚器、運動系の感じない一点、動かない一点となり

 身体の偏り疲労の原因となる。



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